ハウスメーカーと工務店に違いはある?
2020年05月18日
注文住宅でマイホームを建てるには、ハウスメーカーと工務店のいずれかの二つの依頼先が存在しています。いずれを選択するにしても、依頼してから間取りや外観などで注文住宅のプランを策定してから施工に入るという基本的部分は共通しています。しかし二つの業態が厳然としてあるからにはハウスメーカーと工務店では何らかの違いがあるはずです。そこで両者の特徴を確認し、違いはどこにあるのか、自分の希望を叶えるにはどちらの選択肢が妥当なのか役立てるためにも検討してみましょう。
ハウスメーカーとは全国規模で支店や営業所を展開しており、施工エリアは全国規模で対応している大企業が一般的で、住宅建築のための施工はそれぞれに下請けを抱えている傾向があります。ブランド力も高く、普段から住宅建設に縁がない方でも名前を聞けば知っていることもある企業も多いです。
これに対して工務店は企業規模の違いにはバラエティがあります。工務店の一般的なイメージに近いのは、施工エリアは地元やその周辺に限定した地域密着型の事業で、社員も社長以下数名程度というものです。もう少し企業規模が大きい工務店では、地域密着型営業方針では共通しているものの、同一都府県内にモデルハウスや住宅展示場など、特定のエリアではハウスメーカーに比肩するほどの施工棟数を誇る企業もあるようです。最近ではハウスメーカーと企業規模ではさほど遜色しない工務店も登場しており、フランチャイズ形式を採用する工務店も登場しています。
ハウスメーカーと工務店の線引きで現在でも比較的明瞭な違いは、間取りや外観などの自由度の違いです。ハウスメーカーでは全国規模で事業展開していることもあり、部品の規格化や工場での大量生産も進んでいるので、注文住宅といってもメーカー側が提案する選択肢をたたき台に、実際のプランは進行するので自由度は低くなる傾向があります。もっとも自由度が低いといっても、ハウスメーカーでは類似した特性をもつ注文住宅をシリーズ化して売り出しており、安定した仕上がりや高いブランドイメージなどを築き上げるなど、プラス面も多いといえます。これに対して工務店では、注文住宅の青写真を元に具体的プランを施主とともに作り上げていきます。例えばキッチンやトイレなどの設備にこだわりや好みがあるときは、制限を受けることなくメーカーなどを選ぶことも対応しており、文字通りのオーダーメイドのイメージで自由度も高いという違いがあります。